ヨウム君とモハメド君の混線の話
人の頭の中って面白い！と強く思い始めたの
は、いつ頃からだっただろう、と思います。
はっきり覚えていませんが、2002年にイギリ
スでホームステイしていた時に、ホストマザ
ーと話の混線で一緒に笑った時に、ちょっと
不思議な感覚を持ったのが最初だったかも、
と思います。
当時私がホームステイしていた家では、ホス
トマザーと一緒に、MR.DICKというオウムが
いました。ある時そこに、イスラム教徒のモ
ハメド君がホームステイに加わりました。
モハメド君は文化の違いで夕ご飯をあまり食
べませんでした。ある時、MR.DICKがいつも
よりおとなしいと思った私は、ホストマザー
に、『彼は何かあったのかしら？今日はご飯
もあまり食べなかったし』と聞きました。
すると、普段から食が細いとモハメド君のこ
とを心配していたホストマザーは、『国のこ
とを思って寂しいのかしら』と言いました。
それを聞いた私は、頭の中に？マークが湧き、
『オウムがホームシックになることってある
のかなぁ‥？』と聞き返しました。ホストマ
ザーは、『？あなた誰の話をしているの？』
と確認してきました。そこで、私はMR.DICK
の話をしていたと伝えたところ誤解が解けて、
話が混線したわねと2人で笑いました。
この時に、"彼"違いの話がそこまで違和感な
く成立したことを、面白く感じました。シン
プルで誰も傷つけないおかしさにも、とても
惹かれました。
この小さな出来事は素晴らしい思い出で、言
葉の会でも以前シェアしました。これから先
もずっと忘れないだろうなぁと思っています。
是非、こういう取るに足らない話も拾える場
所にしていきたいと思っています。
